英語を話す練習覚え書き(2)

発音を学びたい全ての方へ送るMP3データによるダウンロード教材「小学5年生からの英語発音」を制作、公開中です。
音の出し方だけでなく、どのように練習して音を出せるように持っていくかまでを丁寧に解説しています。
英語発音教材のページで視聴、ダウンロードができます。

英語発音、文法などの個人レッスンを行っています。下の動画で発音レッスンの様子をご覧頂けます。

レッスンのお問い合わせは下記アドレスまで。
a_atchan@yahoo.co.jp

またYouTubeチャンネルでは動画で英語の発音などに関する話をご紹介しています。

英語を話す練習覚え書き(1)からの続きです。未読の方は是非(1)からご覧下さい。(1)では読む・聞くから英語を日本語を介さずに文頭から理解する練習をしましたがここではいよいよアウトプットの練習をします。

Step4 英語を書くときに主語と述語をまず決める
日本語は主語を意識しないことも多いが英語では主語を明確にすることを意識する必要があります。日本語では「昨日この本を買いました。」と言えば状況によって聞き手が「誰が買ったのか?」を理解してくれますが英語では

I bought this book.

と言う必要があります。ですので書く際には、
自分(または主語)が何をするか(したか)を先に考え、細かい説明は後回しとこの段階では考えましょう。

I go to 〜.
I take 〜.

慣れない内は主語をとにかくIと先に決めてしまうのも一つの手です。それでは言いたいことが言えないときにYou, He, She,.....,と順次検討してみましょう。例えば鍵が見つからないときに

Where is my key?

でも良いですが

I can't find my key.

とし、ライトの具合が悪くて点かないなら、ライトの具合が悪いは何と言うか、電源が入らないは? と考えずに主語をIと決めて

I can't turn on the light.

とします。自由度がありすぎるとあれこれ迷ってしまいます。英語のテストで完全な英作文よりカッコ埋め問題の方が楽だった経験があることでしょう。同じ理屈で主語が決まっているだけでもかなり考えやすい場合が少なくありません。

※ 主語をIにすることによって、却ってまわりくどくなることも当然あります。このステップは英語構築のとっかかりがなくて、ああでもないこうでもないと考えが拡散してしまう段階での、通過点としての対処法程度に捉えておいて下さい。

Step5 文頭からの英文構築
Step 4のように主語を決めるのはあくまでも会話の場で時間をかけずに、すぐに話し始められるようにするための策なので、後で(会話の現場を離れて帰宅、または一通りの練習の後で)実際にはどう表現すると良かったのかは検討しておきます。このような復習を経てスムーズに口に出せる表現の幅を広げておくことは次回に役立ちます。

また、数行でも英文を毎日書くようにするのも有効です。このとき

(1) 最初のうちは一文分を全部イメージして、場合によっては日本語から英語への作文の過程を経る。
(2) 一文分を全部イメージするが、英文に書いていくときに、頭の中で単語置き換え、語順変更などの日本文から英作文の過程を経ずに文頭から一方向で書いていくようにする。意識するのは主語から動詞への流れ、そこから付加的情報へ。
(3) 一文分の内容が頭の中で完成する前に書き始め、書きながら文章を構築する。日本語は介在させない(こうなると、もはや介在させられないはず)。
ここの過程は伝える内容を組み立てながら、同時に英文にしていく感覚を養うためのものです。
次に慣れてきたら書くのではなくて口に出して同じ事をやってみましょう。言いたいことが文章単位で固まってから話すのでなく、話ながら文を組み立てる感覚を養うことを意識します。例えば

It's too cold to go out.

という文で考えてみますが、もちろん最初から「寒くて外出出来ない」ということが一気に頭に浮かぶこともあるでしょう。しかし、まず最初に「とにかく寒い」ということが意識にあり

It's too cold....

と取り敢えず言ってしまってから、どう寒いのかな? と考えて

.... to go out.

と付け足す感覚です。また、シンプルな文を最初に1つ作り、そこに後ろに1つずつ説明を付け加えていって文を長くしていくのも考えが固まる前に話し出し、話ながら考えるための練習になると思います。

I'm having dinner. と、まず言い、
I'm having dinner with my friends. と、情報を付加した文をまた頭から言い、
I'm having dinner with my firends at a Sushi restaurant. とさらに付け足してまた言い、
I'm having dinner with my friends at a Sushi restaurant close to my apartment.

のように1つ付け足す毎に(紙に書くことなしに)最初から言っていきます。

Step6 表現の幅を広げる
英語を話している途中で「言い方を間違えた! 言い直さないと言いたいことが言えない」となって最初から言い直すことがあると思います。実際の場で、そのような言い直しが問題になることはないだろうと思います。しかしあまりに頻繁に言い直しが起こると聞きづらくなってしまいます。英語を学び始めの時には1つの事を説明する言い方を1つ知っていれば問題ないと思います。それで内容は伝わりますから。しかしいくつかの表現を知っていると言い直さなくてもそのまま先に進めるようになります。
言い換えると、表現の幅を広げておくことで、最初に戻って言い直したいと感じたときにそこから立て直して前に進んで行くことが、良い練習になります。例えば猫が好きであると言いたいとき最初のうちは

I like cats.

が言えれば十分です。が、もしここでうっかり

I am....

と言ってしまった場合、もう一度最初に戻って言い直さなくてもbe fond ofという表現を知っていれば

I am fond of cats.

とそのまま前に進むことが出来ます。また猫のことが先に頭に浮かんだ結果、

Cats are....

と話始めてしまってもfavoriteという単語を知っていれば

Cats are my favorites animals.

と言うことが出来ます。このように表現の幅とボキャブラリーを増やすことで言い直さずに、そのまま前に進む練習はスムーズに話すための助けになると思います。